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平成17年6月29日 by JA1OGY


電波法規


JA1OGY(徳澤リュービン) 編  平成10年3月

<<目次>>

1 国際法規

2 無線局の免許
3 無線設備
4 無線従事者
5 運用
6 監督
7 業務書類


1 国際法規
国際電気通信条約の規定は平成7年1月18日から国際電気通信連合憲章と国際電気通信連合条約の両方で定められることになりました。これによって従来の無線通信規則(国際電気通信条約附属無線通信規則)は、国際電気通信連合憲章と国際電気通信連合条約を補充する業務規則として扱われることになりました。内容に本質的な違いはありません。

1.1 アマチュア業務
アマチュア業務とは、アマチュア、すなわち、金銭上の利益のためでなく、専ら個人的に無線技術に興味をもち、正当に許可された者が行う自己訓練、通信及び技術的研究のための無線通信をいう。

1.2 アマチュア衛星業務
アマチュア衛星業務とは、アマチュア業務の目的と同一の目的で地球衛星上の宇宙局を使用する無線通信業務をいう。

1.3 周波数分配表
周波数分配表において、1、300MHz以下の周波数帯において、第一地域、第二地域、およぴ第三地域におけるアマチュア業務の使用することができる周波数帯は、次表のとおりです。*印の周波数帯は、他の業務と共用しているものです。

周波数分配表
業務に対する分配
第一地域 第二地域   第三地域
1,810〜1,850kHz 1,800kHz〜1,850kHz
*1,850kHz〜2,000kHz
*1,800〜2,000kHz
*3,500〜3,800kHz 3,500kHz〜3,750kHz
*3,750kHz〜4,000kHz
*3,500〜3,900kHz
7,000kHz〜7,100kHz
*7,100kHz〜7,300kHz
*10,100kHz〜10,150kHz
14,000kHz〜14,350kHz
18,068kHz〜18,168kHz
21,000kHz〜21,450kHz
24,890kHz〜24,990kHz
28MHz〜29,7MHz
*50MHz〜54MHz
144MHz〜146MHz
*430MHz〜440MHz
*1,260MHz〜1,300MHz

1.4 有害な混信
有害な混信とは、無線航行業務その他の安全業務の機能を害し、又はこの規則に従って行われる無線通信業務の運用を著しく低下させ、妨害し、若しくは反復的に中断する混信をいう。

1.5 無線航行業務
無線航行業務とは、航行のために使用する無線測位業務(電波の伝搬特性による物体の位置、速度その他の特性の決定又はこれらの諸元に関連する情報の取得のための無線通信業務)のことです。

1.6 安全業務
安全業務とは、人命の安全及び財産の保護を確保するため恒久的に又は一時的に運用される無線通信業務のことです。

1.7 混信
混信には、有害な混信と一般混信とがあります。

1.8 局の技術特性
@ 局において使用する装置の選択及び動作並びにそのすべての発射は、無線通信規則に適合しなければならない。
A 局において使用する装置は、周波数スペクトルを最も効率的に使用することが可能となる信号処理方式をできる限り使用するものとする。特に、振幅変調方式においては、単側波帯技術の使用が挙げられる。
B 送信局は、無線通信規則に定める周波数偏差に従わなければならない。
C 送信局は、無線通信規則に定めるスプリアス発射の許容し得る最大電力レベルに従わなければならない。
D 送信局は、一部の業務及び発射の種別に関してこの規則に定める帯域外発射の許容し得る最大レベルに従わなければならない。(以下省略)
E 周波数許容偏差及び不要発射のレベルを技術の現状及び業務の性質によって可能な最小の値に維持するよう努力するものとする。
F 発射の周波数帯幅は、スペクトルを最も効率的に使用し得るものでなければない。(以下省略)
G 受信局は、関係の発射の種別に適した技術特性を有する装置を使用するものとする。特に選択度特性は、発射の周波数帯幅に関する無線通信規則の規定に留意して、適当なものを採用するものとする。
H 憲章、条約及びこの規則のすへての一般規定は、アマチュア局に適用する。
I アマチュア局の周波数の発射は、技術開発の許す限り安定でスプリアス発射のないものでなければならない。
憲章、条約及びこの規則のすべての一般規定は、アマチュア局に適用する。特に周波数の発射は、この種の局について技術開発の状況が許す限り安定でスプリアス発射のないものでなければならない。

1.9 一般混信の防止
@ 一般混信の防止のため、次の伝送は、すへての局に対して禁止する。
 (a)不要な伝送。
 (b)過剰な信号及び通信の伝送。
 (c)虚偽の又は紛らわしい信号の伝送。
 (d)識別表示のない信号の伝送。
A 異なる国のアマチュア局相互間の伝送が許される場合においても、その伝送は、普通語で行わなければならない。
一般混信に村する防止措置としては、この他に、「輻射電力の制限」があります。

「無線通信規則により、すべての無線局が禁止されている伝送」は、上記の@の規定により「暗語による伝送」は、禁止されていない伝送になります。しかし、「無線通信規則の規定に照らし、アマチュア局が禁止されている伝送」は、すべての無線局に対して禁止されている上記@の規定の他に、アマチュア局に限定されている上記Aの規定により「暗語による伝送」は、禁止されている伝送になります。

1.10 混信の回避
混信を回避するため、次の各号に従う。
@ 送信局の位置及び業務の性質上可能な場合には、受信局の位置は、特に注意して選定しなければならない。
A 不要な方向への輻射又は不要な方向からの受信は、業務の性質上可能な場合には、指向性アンテナの利点をできる限り利用して、最小にしなければならない。

すべての局は、業務を満足に行うために必要な最小限の電力を輻射する

1.11 違反の報告
国際電気通信連合憲章、国際電気通信連合条約又は無線通信規則の違反は、これを認めた管理機関、局又は検査官から各自の主管庁に報告する。

1.12 呼び出し符号
すべてのアマチュア局は、無線通信規則の付録の国際呼出符字列分配表に掲げるとおり各国に分配された国際符字列に基づく呼出符号を持たなければならない。アマチュア局は、その伝送中短い間隔で自局の呼出符号を伝送しなければならない。国際呼出符字列分配表でわが国(日本)に分配されている呼出符字列は、「JAA−JSZ」、「7JA−7NZ」および「8JA−8NZ」です。

1.13 国際通信
異なる国のアマチュア局相互間の無線通信は、関係国の一の主管庁がこの無線通信に反対する旨を通告している場合には、禁止する。
@ アマチュア局を第三者のために国際通信の伝送に使用することは絶対に禁止する。
A @の規定は、関係国の主管庁相互間の特別取極によって変更することができる。

1.14 標準周波数報時業務
標準周波数報時業務とは、一般的受信のため、公表された高い精度の特定周波数、報時信号又はこれらの双方の発射を行う科学、技術その他の目的のための無線通信業務をいう。電波法令では、「標準周波数業務」として「科学、技術その他のために利用されることを目的として、一般的に受信されるように、明示された高い精度の特定の周波数の電波の発射を行う無線通信業務をいう。」と定義されています。また、標準周波数業務を行う無線局を「標準周波数局」といいます。この標準周波数局としては、2・5MHz、5MHz、8MHz、10MHz、及び15MHzの標準周波数の電波を発射しているJJY局が該当します。

1.15 局の識別
@ 虚偽の又は紛らわしい識別表示を使用する伝送は、すべて禁止する。
A アマチュア業務においては、すべての伝送は、識別信号を伴うものとする。
B すべてのアマチュア局は、無線通信規則の付録の国際呼出符字列分配表に掲げるとおり各国に分配された国際符字列に基づく呼び出し符号をもたなければならない
C 識別信号を伴う伝送については、局が容易に識別されるため、各局は、その伝送(試験、調整又は実験のために行うものを含む。)中にできる限りしばしばその識別信号を伝送しなければならない。もっとも、この伝送中、識別信号は、少なくとも1時間ごとに、なるべく毎時(UTC)の5分前から5分後までの間に伝送しなければならない。ただし、通信が不当な中断を生じさせる場合は、この限りでなく、この場合には、識別表示は、伝送の初めと終わりに示さなければならない。

1.16 異なる国のアマチュア局相互間の伝送
異なる国のアマチュア局相互間の伝送が許される場合においても、その伝送は、試験のための技術的性質の通報、及び軽易で公衆電気通信業務によることが適当でない私的事項に限らなければならない。

2 無線局の免許

2.1 電波法
この法律は、電波の公平かつ能率的な利用を確保することによって、企共の福祉を増進することを目的とする。

2.2 無線局の定義
無線局とは、無線設備及び無線設備の操作を行う者の総体をいう。但し、受信のみを目的とするものを含まない。「無線局」は、電波を送ったり受けたりするための電気的設備とその設備の操作を行う人によって構成されますから、局舎や設備が完備されているだけでは無線局ではありません。なお、ラジオやテレビ放送の受信だけを目的とするものなど、送信設備をもたないものは無線局ではありません。

2.3 アマチュア業務の定義
アマチュア業務とは、金銘上の利益のためでなく、専ら個人的な無線技術の興味によって行う自己訓練、通信及び技術的研究の業務をいう。

2.4 無線局の免許
次のいずれかに該当する者には、無線局の免許を与えないことができる。
@ 電波法又は放送法に規定する罪を犯し罰金以上の刑に処せられ、その執行を終り、又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
A 無線局の免許の取消を受け、その取消の日から2年を経過しない者

2.5 アマチュア局の免許を申請
アマチュア局(人工衛星等のアマチュア局を除く。)の免許を申請しようとするときは、その申請書の次の事項の記載を省略することができる。
  @ 開設を必要とする理由
  A 運用開始の予定期日

2.6 人工衛星に係るアマチュア局
人工衛星に係るアマチュア局は、人工衛星に開設するアマチュア局及び人工衛星に開設するアマチュア局の無線設備を遠隔操作するアマチュア局をいいます。

2.7 アマチュア局免許申請審査対象事項

郵政大臣は、無線局免許申請書を受理したときは、遅滞なくその申請が次の各号に適合しているかどうかを審査しなければならない。
@ 工事設計が電波法に定める技術基準に適合すること。
A 周波数の割当が可能であること。
B 郵政省令で定める無線局(放送局を除く。)の開設の根本基準に合致すること。

個人がアマチュア局の免許を受けようとする場合は、次の条件を満たすものでなければならない。
@ その局の免許を受けようとする者は、次のいずれかに該当するものであること。
(1)アマチュア局の無線設備の操作を行うことができる無線従事者の資格を有する者
(2)外国政府(その国において無線従事者の資格を有する者に対しアマチュア局に相当する無線局の無線設備の操作を認めるものに限る。)が付与する資格であって郵政大臣が別に告示する資格を有する者
A その局の無線設備は、免許を受けようとする者が個人であるときは、その者の操作することができるものであること。
B 移動するアマチュア局の無線設備は、空中線電力が50ワット以下のものであること。
C その局は、免許人以外の者の使用に供するものでないこと。
D その局を開設する目的、通信の相手方の選定及び通信事項が法令に違反せず、かつ、公共の福祉を害しないものであること。
E その局を開設することが既設の無線局等の運用又は電波の監視に支障を与えないこと

2.8 社団局
社団がアマチュア局の免許を受けようとする場合は、次の条件を満たすものでなければならない。
@その社団は、アマチュア業務の健全な普及発展を図ることを目的とするものであつて、次の要件を満たすものであること。
 1)営利を目的とするものでないこと。
 2)目的、名称、事務所、資産、理事の任免及び社員の資格の得喪に関する事項を明示した定款が作成され、適当と認められる代表者が選任されていること。
 3)次のいずれかに該当するものであって、アマチュア業務に興味を有するものにより構成される社団であること。
   ア)アマチュア局の無線設備の繰作を行うことができる無線従事者の資格を有する者。
   イ)外国政府(その国において無線従事者の資格を有する者に対しアマチュア局に相当する無線局の無線設備の操作を認めるものに限る。)が付与する資格であつて、郵政大臣が別に告示する資格を有する者。
A その局の無線設備は、そのすべての構成員がそのいずれかの無線設備につき操作をすることができるものであること。ただし、移動するアマチュア局の無線設備は、空中線電力が50ワット以下のものであること。
B その局は、免許人以外の者の使用に供するものでないこと。
C その局を開設する目的、通信の相手方の選定及び通信事項が法令に違反せず、かつ、公共の福祉を害しないものであること。
D その局を開設することが既設の無線局等の運用又は電波の監視に支障を与えないこと。

2.9 予備免許

郵政大臣は、無線局の免許申請書を受理して審査した結果その申請が電波法令に適合していると認めるときは、申請者に対し、次に掲げる事項を指定して、無線局の予備免許を与える。
@ 工事落成の期限
A 電波の型式及び周波数
B 呼出符号(標識符号を含む。)呼出名称その他の郵政省令で定める識別信号
C 空中線電力
D 運用許容時間

2.10 無線局免許手続規則(郵政省令で定める簡易な手続
@ 技術基準適合証明を受けた無線設備のみを使用する無線局その他郵政省令で定める無線局の免許については、第6条(免許の申請)及び第8条(予備免許)から第12条(免許の付与)までの規定にかかわらず、郵政省令で定める簡易な手続によることができる。
A 郵政大臣又は地方電気通信監理局長は、電波法第7条の規定により技術基準適合証明設備のみを使用する無線局の免許の申請を審査した結果、その申請が同条第1項各号に適合していると認めるときは、電波の型式及び周波数、呼出符号、空中線電力並びに運用許容時間を指定して、無線局の免許を与える。
B 郵政大臣又は地方電気通信監理局長は、電汲法第7条の規定により、郵政大臣が別に告示する無線局等の免許の申請を審査した結果、その申請が同条第1項各号に適合していると認めるときは、電波の型式及び周波数、呼出符号又は呼出名称、空中線電力並びに運用許容時間を指定して、無線局の免許を与える。
C A及びBの免許については、無線局の予備免許の付与、予備免許中の工事設計の変更、工事落成後の検査等が省略される。

2.11 郵政大臣が別に告示する無線局等
郵政大臣が別に告示する無線局等には、次のアマチュア局が含まれています。空中線電力が200ワット以下のアマチュア局であって、財団法人日本アマチュア無線振興協会により郵政大臣の認めた手続に従って、電波法(第3章)の技術基準に適合していることの保証を受けた無線設備を使用するもの。

2.12 予備免許における指定事項の変更
@ 郵政大臣は、予備免許を受けた者から申請があった場合において、相当と認めるときは、工事落成の期限を延長することができる。
A 郵政大臣は、予備免許を受けた者が識別信号、電波の型式、周波数、空中線電力又は運用許容時間の指定の変更を申請した場合において、混信の除去その他特に必要があると認めるときは、その指定を変更することができる。

注意:識別信号とは、呼出符号(標識符号を含む。)、呼出名称その他郵政省令で定める識別信号を意味しています。

2.13 予備免許における工事設計の変更
@ 予備免許を受けた者は、工事設計を変更しようとするときは、あらかじめ郵政大臣の許可を受けなければならない。但し、郵政省令で定める軽微な事項については、この限りでない。
A @の但し書きの事項について工事設計を変更したときは、遅滞なくその旨を郵政大臣に届け出なければならない。
B @の変更は、周波数、電波の型式又は空中線電力に変更を来すものであってはならず、かつ、電波法に定める技術基準に適合するものでなければならない。

解説
@「工事設計の変更」とは、無線局免許申請書に添付する「無線局事項書及び工事設計書」のうち、工事設計書に記載された事項の変更のことです。
A「あらかじめ郵政大臣(又は地方電気通信監理局長(沖縄郵政管理事務所長を含む。))の許可を受けなければならない工事設計の変更」の事項としては アマチュア局の場合、空中線電力200ワットを超える送信機の工事設計を改める場合、又は新たな送信機の工事設計を追加する場合などがあります。
B「郵政省令で定める軽微な工事設計の変更事項」の事項としては、アマチュア局の場合、次のような場合であって、遅滞なくその旨を郵政大臣(又は地方電気通信監理局長(沖縄郵政管理事務所長を含む。))に届け出なければなりません。送信機の工事設計の全部について削る場合、空中線の工事設計の全部について削る場合又は改める場合もしくは追加する場合(いずれも型式又は電気的特性に変更を来さないこととなる場合を除く。)などがあります。
C @の「この限りでない。」は、「許可を受ける必要はない。」ということです。

2.14 予備免許を受けた者の工事落成後の処置
無線局の予備免許を受けた者は、工事が落成したときは、その旨を郵政大臣に届け出て、その無線設備、無線従事者の資格及び月数並びに時計及び書類について検査を受けなければならない。(アマチュア局の場合は、時計の備え付けを省略できる。)

2.15 無線局免許の拒否
@ 郵政大臣は、無線局の免許の申請書を受理したときは、遅滞なくその申請が次の各号に適合しているかどうかを審査しなければならない。申請を審査した結果により免許を拒否したときは、申請者に対しその旨を理由を記載した文書をもって通知する。
 1)工事設計が電波法に定める技術基準に適合すること。
 2)〜4)(省略)
A 無線局の予備免許のとき指定される工事落成の期限(期限の延長があったときは、その期限)経過後2週間以内に工事落成の届出がないときは、郵政大臣は、その無線局の免許を拒否しなければならない。
B 郵政大臣は、工事落成後の検査を行った結果、無線設備が工事設計(変更があったときは変更のあったもの)に合致し、かつ、その無線従事者の資格及び員数並びに時計及び書類がそれぞれ電波法令の規定に違反しないと認める(合格と判定する)ときは、遅滞なく申請者に対し免許を与えなければならない。落成後の検査を行った結果により免許を拒否したときは、申請者に対しその旨を理由を記載した文書をもって通知する。

2.16 運用開始期日の届け出
@ 免許人は、免許を受けたときは、遅滞なくその無線局の運用開始の期日を郵政大臣に届け出なければならない。ただし、郵政省令で定める無線局については、この限りでない。
A @の但し書きの郵政省令の規定によりアマチュア局は運用開始の届出を要しない。

2.17 免許後の無線設備の変更
@ 免許人は、通信の相手方、通信事項若しくは無線設備の設置場所を変更し、又は無線設備の変更の工事をしようとするときは、あらかじめ郵政大臣の許可を受けなければならない。
A ただし、無線設備の変更の工事であって、郵政省令で定める軽微な事項については、遅滞なくその旨を郵政大臣に届け出なければならない。
B @の無線設備の変更の工事は、周波数、電波の型式又は空中線電力に変更を来すものであってはならず、かつ、電波法に定める技術基準に合致するものでなけれはならない。

2.18 指定の変更の申請
郵政大臣は、免許人又は予備免許を受けた者が識別信号、電波の型式、周波数、空中線電力又は運用許容時間の指定の変更を申請した場合において、混信の除去その他特に必要があると認めるときは、その指定を変更することができる。

解説: 郵政大臣への変更の申請が必要であるということです。

2.19 無線設備の設置場所の変更又は無線設備の変更
無線設備の設置場所の変更又は無線設備の変更の工事の許可を受けた免許人は、郵政大臣の検査を受け、当該変更又は工事の結果が許可の内容に適合していると認められた後でなければ、許可に係る無線設備を運用してはならない。ただし、郵政省令で定める場合は、この限りでない。

2.20 免許の有効期間
アマチュア局の免許の有効期間は、免許の日から起算して5年とする。

2.21 社団アマチュア局の定款及び理事に関する変更
社団(公益法人を除く。)であるの免許人は、その定款及び理事に関し変更しようとするときは、あらかじめ地方電気通信監理局長(沖縄郵政管理事務所長を含む。)に届け出なければならない。

2.22 免許状記載事項の変更

免許人は、免許状に記載した事項に変更を生じたときは、その免許状を郵政大臣に提出し、訂正を受けなければならない。

解説
@ 免許状の記載事項は、免許人の氏名及び住所、無線設備の設置場所、免許の有効期間、呼出符号、電波の型式及び周波数、空中線電力などです。
A 免許人は、免許状に記載した事項に変更を生じたときは、その免許状を郵政大臣に提出し、訂正を受けなければなりません。

2.23 無線局の廃止
免許人は、その無線局を廃止するときは、その旨を郵政大臣に届け出なければならない。
無線局の廃止の届出は、当該無線局を廃止する前に、次に掲げる事項を記載した文書を郵政大臣又は地方電気通信監理局長(沖縄郵政管理事務所長を含む。)に提出し行うものとする。
@ 免許人の氏名又は名称及び住所
A 廃止する年月日
B 無線局の種別
C 免許の番号
D 免許の年月日
E 識別信号

2.24 免許がその効力を失ったとき
@ 免許がその効力を失ったときは、免許人であった者は、1箇月以内にその免許状を返納しなければならない。
@ 無線局の免許がその効力を失ったときは、免許人であった者は、遅滞なく空中線を撤去しなければならない。

2.25 無線局を廃止と効力の関係
@ 免許人は、その無線局を廃止するときは、その旨を郵政大臣に届け出なければならない。
A 免許人が無線局を廃止したときは、免許は、その効力を失う。
B 免許がその効力を失ったときは、免許人であった者は、1箇月以内にその免許状を返納しなければならない。
C 無線局の免許がその効力を失ったときは、免許人であった者は、遅滞なく空中線を撤去しなければならない。

2.26 アマチュア局の免許申請書に添付する書類
アマチュア局の免許申請書に添付する書類は、無線局事項書及び工事設計書とし、無線局事項書には無線設備の工事設計に係る事項以外の事項を、工事設計書には無線設備の工事設計に係る事項をそれぞれ記載するものとする。

2.27 社団アマチュア局
@ 社団のアマチュア局の免許の申請書には、社団の構成員の氏名及び無線従事者免許証の番号並びに理事の氏名、住所、略歴及び生年月日を記載した書類を添付する。
A 社団のアマチュア局の免許の申請書に添付する無線局事項書に記載する無線従事者免許証の番号(外国政府の証明書を有する者については、その証明書による資格とする。以下同じ。)は、社団の代表者の無線従事者免許証の番号を記載する。
B 社団のアマチュア局の免許人は、その構成員である無線従事者に変更があったときは、遅滞なく、適宜の用紙にその選任又は解任のあった構成員の氏名及び無線従事者免許証の番号を記載して地方電気通信監理局長又は沖縄郵政管理事務所長に届け出る。

3 無線設備


3.1 占有周波数帯幅
占有周波数帯幅とは、その上限の周波数を超えて輻射され、及びその下限の周波数未満において輻射される平均電力がそれぞれ与えられた発射によって転射される全平均電力の0.05パーセント(百万分の500)に等しい上限及び下限の周波数帯幅をいう。(以下省略)

3.2 空中線の利得
空中線の利得とは、与えられた空中線の入力部に供給される電力に対する、与えられた方向において、同一の距離で同一の電界を生ずるために、基準空中線の入力部で必要とする電力の比をいう。

3.3 周波数偏位電信
周波数偏位電信とは周波数変調による無線電信であって、搬送波の周波数を所定の値の間で偏位させるものをいう。

3.4 周波数の許容偏差
周波数の許容偏差とは、発射によって占有する周波数帯の中央の周波数の割当周波数から許容することができる最大の偏差又は発射の特性周波数の基準周波数からの許容することができる最大の偏差をいい、百万分率又はヘルツで表わす。

3.5 特性周波数
特性周波数とは、与えられた発射において容易に識別し、かつ、測定することのできる周波数をいう。

3.6 電波の質

@ 送信設備に使用する電波の周波数の偏差び幅、高調波の強度等電波の質は、郵政省令(無線設備規則)で定めるところに適合するものでなければならない。
A 郵政大臣は、受信設備が副次的に発する電波若しくは高周波電流が他の無線設備の機能に継続的かつ重大な障害を与えるときは、その設備の所有者又は占有者に対し、その障害を除去するために必要な措置をとることを命ずることができる。

3.7 送信設備の要件(周波数測定装置
@ 郵政省令で定める送信設備には、その誤差が使用周波数の許容偏差の二分の一以下である周波数測定装置を備えつけなければならない。
A @の郵政省令で定める送信設備は、次の各号に掲げる送信設備以外のものとする。
@ 26.175MHzを超える周波数の電波を利用するもの。
A 空中線電力10W以下のもの。
B アマチュア局の送信設備であって、当該設備から発射される電波の特性周波数を0.025パーセント以内の誤差で測定することにより、その電波の占有する周波数帯幅が、当該無線局が動作することを許される周波数帯内にあることを確認することができる装置を備え付けているもの。

3.8 占有周波数帯幅の許容値
観発射電波に許容される占有周波数帯幅は、次表(抜すい)に定めるとおりとする。
電波の形式 占有周波数帯幅の許容値
A1
A2
A3
A3J
F1
F2
F3
0.5 kHz
2.5 kHz
6 kHz
3 kHz
2 kHz
3 kHz
30 kHz(435MHzの周波数の電波を使用するアマチュア局の無線設備)
40 kHz(145MHz以下の周波数の電波を使用するアマチュア局の無線設備)
表のうち、「145MHzおよび435MHzの周波数」は、アマチュア局が動作することを許される周汲数帯(アマチュアバンド)のうち「144MHz〜146MHz」および「430MHz〜440MHz」の周波数帯を表しています。

3.9 空中線電力の表示
空中線電力は、次の表(抜すい)左欄に掲げる電波の型式の電波を使用する送信設備について、それぞれ右欄に掲げる電力をもって表示する。
電波の形式 空中線電力
A1
A3
A3J
F3
尖頭電力(Pp)
放送局以外の設備にあっては平均電力(Pm)
尖頭電力(Pp)
平均電力(Pm)

3.10 空中線電力の定義
@「空中線電力」とは、尖頭電力、平均電力、搬送波電力又は規格電力をいう。
A「尖頭電力」とは、通常の動作状態において変調包路線の最高尖頭における無線周波数1サイクルの間に送信機から空中線系の給電線に供給きれる平均の電力をいう。
B「平均電力」とは、通常の動作中の送信機から空中線系の給電線に供給される電力であって、変調に用いられる最低周波数の周期に比較して十分長い時間(通常、平均の電力が最大である約10分の1秒間)にわたって平均されたものをいう。
C「搬送波電力」とは、変調のない状態における無線周波数1サイクルの間に送信機から空中線系の給電線に供給される平均の電力をいう。
D「規格電力」とは、終段真空管の使用状態における出力規格の値をいう。

3.11 スプリアス発射の強度の許容値

アマチュア局の送信設備のスプリアス発射の強度の許容値は、次表のとおりとする。
基本周波数帯(使用する電波の周波数) 給電線に供給される周波数ごとのスプリアス発射の平均電力の許容値
基本周波数の平均電力が1ワットを超える送信設備 基本周波数の平均電力が1ワット以下の送信設備
30MHz以下 50ミリワット以下であり、かつ、基本周波数の平均電力より40デシベル低い値 1ミリワット以下である値
50MHzを超え 54MHz以下 1ミリワット以下であり、かつ、基本周波数の平均電力より60デシベル低い値 100マイクロワット以下である値
144MHzを超え 146MHz以下
430MHzを超え 440MHz以下 (注1) 基本周波数の平均電力より60デシベル低く、1ミリワット以下である値
1200MHz帯を超えるもの (注2) 基本周波数の平均電力が10ワット以下の送信設備は、100マイクロワット以下である値
(注1)多重通信路の送信装置を除く。
(注2)宇宙無線通信を行うアマチュア局及びこの局の試験のために開設するアマチュア局を除く。

3.12 無線設備の電源回路の保護装置

無線設備の電源回路には、ヒューズ又は自動しゃ断器を装置しなければならない。但し、負荷電力10ワット以下のものについては、この限りでない。

3.13 空中線電力の許容偏差
アマチュア局の送信設備の空中線電力の許容偏差は、上限20パーセントとする。(「下限」については、定められていません。「空中線電力の許容備差」は、送信設備の性能について定めたものであって、無線局を実際に運用する場合のものではありません。実際の運用にあたっては、免許状に記載されたものの範囲内で、通信を行うため必要最小のものでなければなりません。)

3.14 送信周波数安定のための条件
@ 周波数をその許容偏差内に維持するため、送信装置は、できる限り電源電圧又は負荷の変化によって発振周波数に影響を与えないものでなければならない。
A 周波数をその許容偏差内に維持するため、発振回路の方式は、できる限り外周の温度若しくは湿度の変化によって影響を受けないものとする。
B 移動するアマチュア局の送信装置は、実際上起り得る振動又は衝撃によっても周波数をその許容偏差内に維持するものでなければならない。

3.15 水晶発振回路
送信装置の水晶発振回路に使用する水晶発振子は、周波数をその許容偏差内に維持するため、次の条件に適合するものでなければならない。
@ 発振周波数が当該送信装置の水晶発振回路により又はこれと同一の条件の回路によりあらかじめ試験を行って決定されているものであること。
A 恒温槽を有する場合は、恒温槽は水晶発振子の温度係数に応じてその温度変化の許容値を正確に維持するものであること。
(「恒温槽」は、温度を常に一定に保つようにした箱です。)

3.16 送信装置の動作条件
@ アマチュア局の無線電信の送信装置は、通常使用する通信速度でできる限り安定に動作するものでなければならない。
A 送信装置は、音声その他の周波数によって搬送波を変調する場合には、変調波の尖頭値において±100パーセントを超えない範囲に維持されるものでなければならない。

3.17 送信空中線の型式及び構成
送信空中線の型式及び構成は、次に適合するものでなければならない。
@ 空中線の利得及げ能率がなるべく大であること。
A 整合が十分であること。
B 満足な指向性が得られること。

3.18 空中線の利得
「空中線の利得」とは、与えられた空中線の入力部に供給される電力に対する、与えられた方向において、同一の距離で同一の電界を生ずるために、基準空中線と入力部で必要とする電力の比をいいます。この場合において、別段の定めがないときは、空中線の利得を表す数値は、主ふく射の方向における利得を示します。

3.19 空中線の能率

「空中線の能率」とは、空中線から放射される電力と空中線に供給される電力との比をいいます。また、放射効率ともいいます。

3.20 受信設備に関する条件
受信設備は、なるべく次の事項に適合するものでなければならない。
@ 内部雑音が小さいこと。
A 感度が十分であること。
B 選択度が適正であること。
C 了解度が十分であること。

3.21 無線設備の安全性

無線設備は、破損、発火、発煙等により人体に危害を及ぼし、又は物件に破損を与えることがあってはならない。
高圧電気(高周波若しくは交流の電圧300ボルト又は直流の電圧750ボルトを超える電気をいう。)を使用する電動発電機、変圧器、ろ波器、整流器その他の機器は、外部より容易にふれることができないように、絶縁しゃへい体又は接地された金属しゃへい体の内に収容しなければならない。ただし、取扱者のほか出入できないように設備した場所に装置する場合は、この限りでない。

送信設備の空中線、給電線若しくはカウンターポイズであって高圧電気を通ずるものは、その高さが人の歩行その他起居する平面から2.5メートル以上のものでなければならない。但し、次の場合は、この限りでない。
@ 2.5メートルに満たない高さの部分が、人体に容易にふれない構造である場合、又は人体が容易にふれない位置にある場合
A 移動局であって、その移動体の構造上困難であり、旦つ、無線従事者以外の者が出入りしない場所にある場合

無線設備の空中線系には避雷器又は接地装置を、また、カウンターポイズには接地装置をそれぞれ設けなければならない。ただし、26.175MHzを超える周波数を使用する無線局の無線設備の空中線系については、この限りでない。
(「カウンターポイズ」とは、空中線の下部に、地上数mの所に大地と平行に導線を多数張り、大地と絶縁して静電容量を持たせるような接地方法をいいます。)

3.22 受信設備からの副次電波の制限
受信設備(小電力データ通信システムの無線局及び19GHz帯の周波数の電波を使用する構内無線局のものを除く。)から副次的に発する電波が他の無線設備の機能に支障を与えない限度は、受信空中線と電気的定数の等しい擬似空中線回路を使用して測定した場合に、その回路の電力が4000マイクロマイクロワット以下でなければならない。

解説:受信設備は、内部に(局部)発振器を内蔵しているので、この発振器の発振周波数が電波として受信空中線から輻射されることがありますが、その強度の限度が定められています。

4 無線従事者


4.1 免許証の携帯
無線従事者は、その業務に従事しているときは免許証を携帯していなければならない。

4.2 免許証の返納
@ 無線従事者は、免許の取消しの処分を受けたときは、その処分を受けた日から10日以内にその免許証を郵政大臣又は地方電気通信監理局長(沖縄郵政管理事務所長を含む。)に返納しなければならない。免許証の再交付を受けた後失った免許証を発見したときも同様とする。
A 無線従事者が死亡し、又は失そうの宣告を受けたときは、戸籍法(昭和22年法律224号)による死亡又は失そう宣告の届出義務者は、遅滞なく、その免許証を郵政大臣又は地方電気通信監理局長(沖縄郵政管理事務所長を含む。)に返納しなければならない。

解説:
@「失そうの宣告」は、生死不明の者について裁判所から死亡した者と言い渡されることをいいます。
A「死亡の届出義務者」は、次の順序に従って、死亡の届出をしなければならない。ただし、順序にかかわらず届出をすることができる。
第1 同居の親族
第2 その他の同居人
第3 家主、地主又は家屋もしくは土地の管理人
B 失そう(失踪)宣告の届出義務者
  失そう宣告の裁判を請求した者。

5 運用

5.1 罰則
自己若しくは他人に利益を与え、又は他人に損害を加える目的で、無線設備によって虚偽の通信を発した者は、3年以下の懲役又は150万円以下の罰金に処する。
@ 無線局の取扱中に係る無線通信の秘密を漏らし、又は窃用した者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
A 無線通信の業務に従事する者がその業務に関し知り得た@の秘密を漏らし、又は窃用したときは、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。

解説 
Aの者は、@の者より懲役の期間が2倍の2年、罰金が2倍の100万円以下と、それぞれ罰則が重くなっています。

船舶遭難又は航空機遭難の事実がないのに、無線設備によって遭難通信を発した者は、3月以上10年以下の懲役に処する。
通信事項の範囲を超えた運用
@ アマチュア局は、免許状に記載された目的又は通信の相手方若しくは通信事項の範囲を超えて運用してはならない。ただし、次に掲げる通信(抜すい)については、この限りでない。
@ 非常通信
A 放送の受信
B その他郵政省令で定める通信
A @のBに該当する通信(抜すい)は、次のとおりとする。
@ 無線機器の試験又は調整をするために行う通信
A 電波の規正に関する通信
B 非常の場合の無線通信の訓練のために行う通信
C 人命の救助に関し急を要する通信(他の電気通信系統によっては当該通信の目的を達成することが困難である場合に限る。)

5.2 目的外通信
前項の@およびAの通信を「目的外通信」といいます。

5.3 遭難通信
無線局を運用する場合においては、無線設備の設置場所、識別信号、電波の型式及び周波数は、免許状に記載されたところによらなければならない。ただし、遭難通信については、この限りでない。

5.4 暗語の使用禁止
アマチュア無線局の行う通信には、暗語を使用してはならない。

5.5 無線通信の原則
@ 必要のない無線通信は、これを行ってはならない。
A 無線通信に使用する用語は、できる限り簡潔でなければならない。
B 無線通信を行うときは、自局の識別信号を付して、その出所を明らかにしなければならない。
C 無線通信は、正確に行うものとし、通信上の誤りを知ったときは、直ちに訂正しなければならない。
「識別信号」は、呼出符号(標識符号を含む)、呼出名称その他郵政省令で定める識別信号を総称しています。

解説
@ 無線電話通信においては、業務用語として略語の他無線電信通信に使用される略符号(Q符号(QRTなどを除く)及びその他の略符号)を使用することができます。
A 無線電信通信の手送りによる通報の送信速度は、空間の状態及び受信者の技量その他相手局の受信状態に応じて調節しなければならない。
無線電話通信における通報の送信は、語辞を区切り、かつ、明瞭に発音して行わなければならない。

5.6 電波発射の準備
@ 無線局は、相手局を呼び出そうとするときは、電波を発射する前に、受信機を最良の感度に調整し、自局の発射しようとする電波の周波数その他必要と認める周波数によって聴守し、他の通信に混信を与えないことを確かめなければならない。
A 無線局は、相手局を呼び出そうとするとき、他の通信に混信を与えるおそれがあるときは、その通信が終了した後でなければ呼出しをしてはならない。

5.7 混信による呼び出しの中止
@ 無線局は、自局の呼出しが他の既に行われている通信に混信を与える旨の通知を受けたときは、直ちにその呼出しを中止しなければならない。
A @の通知をする無線局は、その通知をするに際し、分で表わす概略の待つべき時間を示すものとする。

5.8 通信の相手方である無線局の一括呼出
免許状に記載された通信の相手方である無線局を一括して呼び出そうとするときは、次の事項を順次送信するものとする。
   CQ(各局)  3回
   DE(こちらは) 1回
   自局の呼出符号 3回以下
   K(どうぞ)  1回

5.9 不確実な呼び出し
無線局は、自局に対する呼出しであることが確実でない呼出しを受信したときは、その呼出しが反復され、且つ、自局に対する呼出しであることが確実に判明するまで応答してはならない。

5.10 長時間継続の通報送信

アマチュア局は、無線電信により長時間継続して通報を送信するときは、10分ごとを標準として適当に「DE」及び自局の呼出符号を送信しなければならない。
解説
「長時間縦続して通報を送信する」ことは、放送局の放送のように切れ間なく通報を一方的に継続して送信することです。

5.11 無線電信における使用電波型式または周波数の変更
無線電信による通信中において、混信の防止その他の必要により使用電波の型式又は周波数の変更を要求しようとするときは、次の事項を順次送信して行うものとする。(運用37条)
@ QSU又はQSW若しくはQSY l回
A 変更によって使用しようとする周波数(又は電波の型式及び周波数) 1回
B ?(「QSW」を送信したときに限る。) 1回

5.12 試験電波の発射

@ 無線局は、無線電信による無線機器の試験又は調整のための電波の発射を必要とするときは、発射する前に自局の発射しようとする電波の周波数及びその他必要と認める周波数によって聴守し、他の無線局の通信に混信を与えないことを確かめた後、次の略符号を順次送信し、更に1分間聴守を行い、他の無線局から停止の請求がない場合に限り、「VVV」の連続及び自局の呼出符号1回を送信しなければならない。この場合、「VVV」の連続及び自局の呼出符号の送信は、10秒間をこえてはならない(運用39条1項)。但し、アマチュア局にあっては、必要があるときは、10秒間をこえて送信することができる。

   EX   3回
   DE   1回
   自局の呼出符号 3回

A @の試験又は調整中は、しばしばその電波の周波数により聴守を行い、他の無線局から停止の要求がないかどうかを確かめなければならない。無線局は、無線設備の機器の試験又は調整を行うために運用するときは、なるべく擬似空中線回路を使用しなければならない。無線設備の機器の試験又は調整のための電波の発射が、他の既に行われている通信に混信を与える旨の通知を受けたときは、直ちにその電波の発射を中止しなければならない。

5.13 呼び出し
@ 呼出しは、順次送信する次に掲げる事項(「呼出事項」という。)によって行うものとする。

  相手局の呼出符号 3回以下 
  DE   1回 
  自局の呼出符号 3回以下

A 非常の場合の無線通信において連絡を設定するための呼出し(又は応答)は、呼出事項(又は応答事項)に「OSO」3回を前置して行うものとする。「OSO」を前置した呼出しを受信した無線局は、応答する場合を除く外、これに混信を与えるおそれのある電汲の発射を停止して傍受しなければならない。

5.14 非常事態の感知
非常の事態が発生したことを知ったその付近の無線電信局は、なるべく毎時の零分過ぎおよび30分過ぎから各10分間A1電波4630kHzによって聴守しなければならない。

5.15 有線通信状態の復旧
非常通信の取扱いを開始した後、有線通信の状態が復旧した場合は、速やかにその取扱いを停止しなければならない。

5.16 アマチュア無線局の無線設備の操作
@ アマチュア無線局の無線設備の操作は、無線従事者でなければ行ってはならない。(ただし書き省略)。
A アマチュア局の無線設備の操作を行う者は、免許人(免許人が社団である場合は、その構成員)以外の者であってはならない。

5.17 発射の制限
アマチュア局は、自局の発射する電波が他の無線局の運用又は放送の受信に支障を与え、若しくは与えるおそれがあるときは、速やかに、当該周波数による電波の発射を中止しなければならない。

5.18 アマチュア業務に使用する電波の型式及び周波数の使用区別
アマチュア業務に使用する電波の型式及び周波数の使用区別は、別に告示するところによるものとする。

5.19 アマチュア局備え付け書類
アマチュア局に備え付けておかなければならない書類は、次のとおりです。

@ 無線検査簿
A 免許状
B 電波法及びこれに基づく命令の集録
C 無線局の免許の申請書の添付書類の写し(人工衛星等のアマチュア局の場合に限る。)
D 次の変更の申請書の添付書類及び届書の添付書類の写し(人工衛星等のアマチュア局に限る。)
 ア 工事設計の変更申請書又は届書の添付書類の写し
 イ 無線設備の設置場所の変更の申請書の添付書類の写し
 ウ 指定事項の変更の申請書の添付書頴の写し
 エ 無線設備の変更の工事の申請書又は届書の添付書類の写し

解説
「法及びこれに基づく命令の集録」は、「電波法令集」のことですが、郵政大臣の認定するCQ出版社発行・日本アマチュア無線連盟編集の「アマチュア局用電波法令抄録」を代わりに使用することができます。

5.20 海上/航空移動業務
@ 海上移動業務における呼出しは、1分間以上の間隔をおいて2回反復することができる。呼出しを反復しても応答がないときは、少なくとも3分間の間隔をおかなければ、呼出しを再開してはならない。
A 海上移動業務及び航空移動業務における呼出し以外の呼出しの反復及び再開は、できる限り@の規定に準じて行うものとする。

5.21 呼び出し
アマチュア業務における呼出しは、1分間以上の間隔をおいて2回反復することができる。呼出しを反復しても応答がないときは、できる限り、少なくとも3分間の間隔をおかなければ、呼出しを再開してはならない。

5.22 2以上の特定の無線局の一括呼出
2以上の特定の無線局を一括して呼び出そうとするときは、次の事項を 順次送信して行う。

 相手局の呼出符号 それぞれ2回以下
 DE  1回
 自局の呼出符号 3回以下
 K   1回

5.23 周波数変更の要求
無線電信による通信中において、混信の防止その他必要により使用電波の型式又は周波数の変更の要求を受けた無線局は、「R」を送信し(通信状態等により必要と認めるときは、「QSW」及び変更によって使用しようとする周波数(又は型式及び周波数)を続いて送信する。)、直ちに周波数(又は型式及び周波数)を変更しなければならない。

5.24 発射の制限
アマチュア局は、自局の発射する電波が他の無線局の運用又は放送の受信に支障を与え、若しくは与える恐れがあるときは、すみやかに当該周波数による電波の発射を中止しなければならない。ただし、遭難通信、緊急通信及び非常の場合の無線通信を行う場合は、この限りでない。

5.25 無線電信通信の略符号
Q符号
略語 意義
QRA? 貴局名は、何ですか。
QRH そちらの周波数は、変化します。
QRK? こちらの信号(又は……(名称又は呼出符号)の信号)の明りょう度は、どうですか。
QRM? こちらの伝送は、混信を受けていますか。
QRN? そちらは、空電に妨げられていますか。
QRO 送信機の電力を増加してください。
QRP? こちらは、送信機の電力を減少しましょうか。
QRQ もっと速く送信してください(1分間に…語)
QRS もっとおそく送信してください(1分間に…語)
QRU こちらは、そちらへ伝送するものはありません
QRZ? 誰がこちらを呼んでいますか。
QSA? こちらの信号(又は…(名称又は呼出符号)の信号)の強さは、どうですか。
QSD こちらの信号は、切れますか。
QSM こちらは、そちらに送信した最後の電報(又は以前の電報)を反復しましょうか。
QSN こちらは、そちらの(又は…(名称又は呼出符号))を…kHz(又はMHz)で聞きました。
QSS こちらは、…kHz(又はMHz)の通信周波数を使用します。
QSU その周波数(又は…kHz(若しくはMHz))で(種別…の発射で)送信又は応答してください。
QSV 調整のために、その周波数(又は…kHz(若し(はMHz))でV(又は符号)の連続を送信してください。
QSW こちらは、この周波数(又は…kHz(若しくはMHz))で(種別…の発射)で送信しましょう。
QSX こちらは、…(名称又は呼出符号)を…kHz(又はMHz)で又は…の周波数若しくは…の通信路で聴取しています。
QSY 他の周波数(又は…kHz(若しくはMHz))に変更して伝送してください。

5.26 国内通信又は国際通信に使用する略符号
文字の下に線を付した略符号は、その全部を1符号として送信するモールス符号とする。
略符号 意義
AS 送信の待機を要求する符号
BK 送信の中断を要求する符号
BT 同一の伝送の異なる部分を分離する符号
C 肯定する(又はこの前の集合の意義は、肯定と解されたい。)
CFM 確認してください(又はこちらは、確認します。)
CP 特定の2局以上あて一般呼出し
CQ 各局あて一括呼出し
CS 呼出符号(呼出符号を請求するために使用する。)
DE …から(呼出局から呼出符号又は他の識別表示に前置して使用する。)
K 送信してください。
NIL こちらは、そちらに送信するものがありません。
MSG 通報
NO 否定する(又は誤り)。
NW
OK こちらは、同意します(又はよろしい)。
PSE どうぞ
R 受信しました。
SOS 遭難信号
VA 通信の完了符号
VVV 調整符号
XXX この集合が3回送信きれると緊急信号となる


5.27 国内通信のみに使用する符号
文字の下に線を付した略符号は、その全部を1符号として送信するモールス符号とする。
略符号 意義
ホホ 和文通報の終了又は訂正
ラタ 雷雲ア調整又は試験のための調整符号を発射するときに使用する。
OSO 非常符号

5.28 無線電話通信の略語(運用14条1項)](抜粋
無線電話通信の略語 意義又は左欄の略語に相当する無線電信通信の略符号
緊急 XXX
警報 TTT
各局 CQ又はCP
了解又はOK R又はRRR
お待ちください AS
 反復 RPT
 ただいま試験中 EX
本日は晴天なり VVV
 訂正 HH
誰かこちらを呼びましたか QRZ?
感度 QSA
通報が…(通数)あります QTC
通報はありません QRU

6 監督

6.1 郵政大臣による命令
郵政大臣は、電波の規整その他公益上必要があるときは、当該無線局の目的の遂行に支障を及ぼさない範囲内に限り、無線局の周波数若しくは空中線電力の指定を変更し、又は人工衛星局の無線設備の設置場所の変更を命ずることができる。郵政大臣は、無線局の発射する電波の質が郵政省令で定めるものに適合していないと認めるときは、当該無線局に対して臨時に電波の発射の停止を命ずることができる。

解説
「郵政省令で定めるもの」は、送信設備に使用する電波の周汲数の偏差及び幅、高調波の強度等の電波の質のことです。郵政大臣は、受信設備が副次的に発する電波若しくは高周波電流が他の無線設備の機能に継続的かつ重大な障害を与えるときは、その設備の所有者又は占有者に対し、その障害を除去するために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

6.2 定期検査
アマチュア局は、電波法73条1項の規定による検査(定期検査)は行われません。

6.3 臨時検査
郵政大臣は、次のいずれかに該当するときは、その職員を無線局に派遣し、その無線設備、無線従事者の資格及び月数並びに正確な時計及び書類を検査させることができる。
@(無線局の発射する電波の質が第28条の郵政省令で定めるものに適合していないと認め、当該無線局に対して)臨時に電波の発射の停止を命じたとき。
A@の命令を受けたアマチュア局からその発射する電波の質が郵政省令で定めるものに適合するに至った旨の申出があったとき。
B 無線局のある船舶又は航空機が外国へ出港しようとするとき。
C 電波法の施行を確保するため特に必要があるとき。

6.4 検査の結果
免許人は、検査の結果について郵政大臣又は地方電気通信監理局長(沖縄郵政管理事務所長を含む。)から指示を受け相当な措置をしたときは、その措置の内容を無線検査簿に記載するとともに郵政大臣又は地方電気通信監理局長(沖縄郵政管理事務所長を含む。)に報告しなければならない。

6.5 運用の停止(無線局)
郵政大臣は、免許人が電波法、放送法若し(はこれらの法律に基く命令又はこれらに基(処分に違反したときは、3ヶ月以内の期間を定めて舞線局の運用の停止を命じ、又は期間を定めて運用許容時間、周汲数若しくは空中線電力を制限することができる。

解説
参照条文の違反内容を整理すると、次のようになります。
@ 電波法(又は放送法)に違反したとき。
A 電波法(又は放送法)に基づく命令に違反したとき。
B 電波法(又は放送法)に基づく処分に違反したとき。
C 電波法(又は放送法)に基づく命令の処分に違反したとき。

6.6 取消あるいは業務停止(無線従事者)
郵政大臣は、無線従事者が次のいずれかに該当するときは、その免許の取り消し、又は3ヶ月以内の期間を定めてその業務に従事することを停止することができる。
@ 電波法若しくは電波法に基く命令又はこれらに基く処分に違反したとき。
A 不正な手段により免許を受けたとき。
B 著しく心身に欠陥があって無線従事者に適しない者に至ったとき。

解説
参照条文@の違反内容を整理すると、次のようになります。
@ 電波法に違反したとき。
A 電波法基づく命令に違反したとき。
B 電波法に基づく処分に違反したとき。
C 電波法に基づく命令の処分に違反したとき。
「無線局の免許人が電波法に違反したときの処分」と混同しないこと。

6.7 郵政大臣への報告
免許人は、次の場合は、できる限りすみやかに、文書によって、郵政大臣又は地方電気通信監理局長(沖縄郵政管理事務所長を含む。)に報告しなければならない。
@ 非常通信を行ったとき。
A 電波法又は電波法に基づく命令の規定に違反して運用した無線局を認めたとき。
B 無線局が外国において、あらかじめ郵政大臣が告示した以外の運用の制限をされたとき。

6.8 電波利用料
@ 免許人は、電波の監視及び規正並びに不法に開設された無線局の探査、総合無線局管理ファイルの作成及び管理、電波のより能率的な利用に資する技術を用いた無線設備について無線設備の技術基準を定めるために行う試験及びその結果の分析その他の電波の適正な利用の確保に関し郵政大臣が無線局全体の受益を直接の目的として行う事務の処理に要する費用の財源に充てるために免許人が負担すべき金銭(以下「電波利用料」という。)として。無線局の免許の日から起算して30日以内及びその後毎年その免許の日に応答する日(以下「応答日」という。)から起算して30日以内に、当該無線局の免許の日又は応答日から始まる各1年間の期間 について、電波法に定める金額を国に納めなければならない。ただし、無線局の免許につき登録免許税法の定めるところにより登録免許税が課せられる場合には、当該無線局の免許の日から始まる1年の期間については、電波利用料を納めることを要しない。
A 免許人は、@の規定により電波利用料を納めるときには、その翌年の応答日以後の期間に係る電波利用料を前納することができる。
B Aの規定により前納した電波利用料は、前納した者の請求により、その請求をした日後に最初に到来する応答日以後の期間に係るものに限り、還付される。
C 郵政大臣は、電波利用料を納めない者があるときは、督促状によって、期限を指定して督促しなければならない。
D 郵政大臣は、Cの規定による督促を受けた者がその指定の期限までにその督促に係る電波利用料を納めないときは、国税滞納処分の例により、これを処分する。

6.9 罰則
電気通信業務又は放送の業務の用に供する無線局の無線設備又は人命若しくは財産の保護、治安の維持、気象業務、電気事業に係る電気の供給の業務若しくは鉄道事業に係る列車の運行の業務の用に供する無線設備を損壊し、又はこれに物品を接触し、その他その無線設備の機能に障害を与えて無線設備を妨害した者は、5年以下の懲役又は250万円以下の罰金に処する。

7 業務書類

7.1 証票
アマチュア局(人工衛星に開設するものを除く。)にあっては、その無線設備の常置場所に免許状を備え付け、かつ、郵政大臣が別に告示するところにより、その送信装置のある場所に地方電気通信監理局長(沖縄郵政管理事務所長を含む。)が発給する証票を備え付けておかなければならない。